今回は泣きゲーの代表作の一つ『車輪の国、向日葵の少女』をレビューします。
今では一般漫画の原作でも活躍する「るーすぼーい」がシナリオを手がけた本作。2005年に発売され、今もなお「やってなければモグリ」と言われるほどのタイトルです。
果たして抜けるのか、泣けるのか、どうなんだい!
おすすめ度:
- シナリオ重視でエロゲーを選びたい方はマストバイ。そうじゃなくてもエロゲーファンならプレイ推奨
- ディストピアな世界観で繰り広げられる、社会派ミステリーの重厚シナリオが秀逸
- 抜けるし泣けるし考えさせられる、エロゲー界最高のタイトルの一本
車輪の国、向日葵の少女とは
車輪の国、向日葵の少女は、あかべぇそふとつぅから2005年に発売されたエロゲー。
「泣きゲー」の代表作であり、エロがどうというよりもその重厚なシナリオに酔いしれる人が続出。2007年にはファンディスクである『車輪の国、悠久の少年少女』もリリースされています。
「ディストピア・ミステリー・恋愛・社会」と様々な要素が絡まりあった、いやがおうにも考えさせられるストーリーは、涙なしでは読み進められません。
ビジュアルノベルが好きで未プレイの方は、ぜひ手に取っていただきたいタイトルです。
タイトル | 車輪の国、向日葵 |
レーベル | あかべぇそふとつぅ |
ジャンル | ヒューマンドラマAVG |
発売日 | 2005/11/25 |
原画 | 有葉 |
シナリオ | るーすぼーい |
ボイス | あり |
【口コミ】車輪の国、向日葵の少女の良いポイントをレビュー
1. 「正義とは何か」を考えさせられる重厚なシナリオ
正義がどこにあるのか、それを考えさせられる奥深いシナリオが、本作の一番の見どころです。
作中の世界で常識となっている法律では、現実の日本以上に人の持つ罪が細分化されています。細分化された罪をとことんに追求して、その罪を持つ者を更生させるような刑罰が用意される世界設定には、考えさせられる部分が多くありました。
単純に読み物として面白い、良質なビジュアルノベルとして楽しめる1本です。
2. ヒロイン全員が魅力的
本作のメインヒロインは3名ですが、全員がとても魅力的です。
罪を追うヒロイン達に与えられた罪と、各員の背負う運命の物語は見どころたっぷり。
人よりも一日の活動時間が短い少女、男性と関係してはいけない少女、大人になることと禁じられた少女。それぞれが背負う罪の物語に、ついつい感情移入してしまいます。
3. 謎の同級生「卯月セピア」の存在が面白い
本作では「卯月セピア」という謎の人物が、序盤から最後までずっと主人公の周りをうろついています。
敵か味方か、重要人物かおまけキャラなのか、あやふやな言動の多さから掴みどころのない謎キャラに設定されているのですが、果たしてこれはなんなのか?
そんなキャラクターの存在が、物語にまた深みを出す要因になっていました。ミステリーが好きな人にもぴったりですね。
【口コミ】車輪の国、向日葵の少女の悪い点をレビュー
悪い点はさほどありませんが、強いていえば一回のプレイが長く、各ヒロインのルートに入るまでのやり直しにも時間がかかるのがデメリットかもしれません。
ショートカットできるセーブポイントの見定めが重要ですが、それも初回ではわかりにくいのが難点。じっくりと腰を据えてプレイしてみてください。
車輪の国、向日葵の少女の推しキャラは「大音灯花」ちゃん!
筆者が選ぶもっともおすすめのヒロインは「大音灯花」ちゃんです。
当時は「灯花萌え」が一大流行語になった(?)ほど人気のあった攻略キャラですが、筆者も例にもえず灯花ちゃんにメロメロです。
小柄な少女で、最初は主人公にかなり厳しくあたってくる一面を見せます。しかしルートを進めるにつれ、めちゃくちゃデレてくるんですよね……。
当時はいわゆるツンデレブームだったというのも影響するかもしれませんが、灯花ちゃんの破壊力は凄まじいものがあります。
ぜひプレイして、その魅力を確かめてみてください。
車輪の国、向日葵の少女の総評
車輪の国、向日葵の少女は、ビジュアルノベルが嫌いじゃないなら全員がプレイすべき最高のタイトルの1本です。
笑あり、涙あり、ちょっと怖い描写あり、伏線ありの、社会派ミステリーラブストーリー。
もしも未プレイなら、ぜひともプレイしてみてください。